目がごろごろ、目が痛い、めやにが出る感じ、涙が出る感じ、目が乾く、目が疲れる、目にゴミが入っている感じなどを総称して眼不整愁訴といいます。これらの症状は人によって感じ方や表現の仕方が違う“なんとなく目が気持ち悪い”こと全体をさしています。
視力が数字として低下したり、眼圧が数字としてあがったり、という所見と違い、なかなか自分の眼の症状を医師にきちんと伝えるのは難しい場合も多いでしょう。
そもそも眼不定愁訴を訴える疾患にはどんなものがあるのでしょうか?
眼瞼炎・ドライアイ・アレルギー性結膜炎・眼瞼痙攣・睫毛乱生症・結膜弛緩症・・・など多数あげられます。
もちろん、専門の医師に診察を受けていただき、しっかり診断をしてもらって適切な治療をしていただきたいのですが、よりよく自分の症状を眼科医師にお伝えいただくために、「1日のうちであなたの症状が一番強いのはいつなのか」ということを医師に伝えていただきたいと思います。
例えば、
- 朝や起床時に一番つらいと感じる場合
→ 眼瞼炎の疑い - 夕方以降に一番つらいと感じる場合
→ ドライアイの疑い - 外出後に一番つらいと感じる場合
→ アレルギー性結膜炎の疑い
などです。
それ以外にも涙目のようなねちゃねちゃ感があるか、とか、睫毛にフケのようなものがついている、とか眼脂が出ていないのに出ているような不快感がある、とかあなたの病気を説明するのに重要なキーワードになりますので、フローチャートのなかに入っています。
眼乾燥感(目が乾く)や眼がつかれやすい(眼精疲労)は、眼不定愁訴を訴える患者さんの多くが同様の症状を訴えるため、疾患を見分けるためのキーワードとはならないことが多いので、1日のうちいつつらいか、もしくはいつ楽か、どんな作業のときつらいか、など具体的にあなたの症状の日内変動について考えてみてください。
もちろん、日内変動がない(1日中症状の強さが一緒)という場合もありえます。
ぜひ、担当の眼科の先生にあなたの症状の日内変動をお伝えしてみてください。
(文責・図作成 有田玲子)