会津若松マイボクラブ ~非侵襲的マイボグラフィー発明秘話~
今、福島県会津若松市前田眼科医院で外来をしています。こちらに月一回から二回、お邪魔するようになってからもう13年くらい経ちます。月日のたつのは早いです。。。さきほども13年来のおなじみの患者さん(MGDのかた)がいらっしゃってまた来月の予約をされていきました。慢性疾患とはいえほんとに長いおつきあいです。
私がマイボーム腺関連疾患、特にMGDに興味をもつようになったきっかけはこちらの病院です。なにしろ私の外来にいらっしゃる患者さんがみな同じような症状 ”目がごろごろする” ”目がしぶい”などおっしゃいましてどうやって治療したものか、どうやって客観的に診断したものかずいぶん教科書や論文で勉強しました。当時のマイボグラフィーも院長先生にお願いして購入してもらったのですが、痛い、熱い、と侵襲的な検査でほとんど情報を得るのが難しかったのです。。そこでなんとかしてスリットランプのフィルターを一枚回すだけで非侵襲的に患者さんのマイボーム腺を観察できるようにならないか、と立ち上げたのが”会津若松マイボクラブ”結成は2005年です。当時、前田眼科に出入りしていた機械屋さんを中心に外来終了後、お互いのアイデアや情報を持ち寄って、一歩前進、三歩後退のような日々が三年続き、、、、ほとんどあきらめかけたときに赤外線透過フィルターと赤外線カメラの組み合わせに行きつきました。最後は会津若松マイボクラブだけでなく、天野先生(現:井上眼科病院)、中央産業貿易の加本さんのお力もお借りしました。
Arita R, Itoh K, Inoue K, Amano S. Ophthalmology. 2008 May;115(5):911-5