LIME研究会

 こんにちは!東京大学大学院眼科学教室の白川理香です。

今回は私の論文を紹介させていただきます。

Meibomian Gland Morphology in Japanese Infants, Children, and Adults Observed Using a Mobile Pen-shaped Infrared Meibography Device.

Am J Ophthalmol 2013 Jun;155(6):1099-1103.

 モバイルペン型マイボグラフィー(マイボペン®)が開発され、診察台に顔を乗せられない小さな子供でも寝たままマイボーム腺の観察ができるようなりました。そこで私達は健常者小児ボランティア78名(1カ月から12歳、平均年齢4.1歳)と成人25名(平均年齢31.3歳)に対してマイボペンでマイボーム腺像を撮影し比較しました。

こどものマイボーム腺の形態は成人と同様で、生後1カ月の乳児でもほぼ完全な形で上下瞼板全体に分布していることが分かりました。赤ちゃんが長い間瞬きしないでじっとものを見つめたり、子供達の眼がきらきら輝いてみえたりするのにマイボーム腺は重要な役目をしていると考えられます。

今後もさらにマイボーム腺の成長、発達、加齢変化などを研究していきたいと思っています。

写真:1歳女児の上眼瞼マイボグラフィー像

1歳女児上眼瞼マイボグラフィー (2)