LIME研究会

﨑元です。フリクテン性角膜炎とMGDとの関係は以前から強く示唆されていますが、モーレン潰瘍などの周辺部角膜潰瘍の疫学調査におけるMGD合併率を報告した論文が最近on lineでpublishされました。

 

Br J Ophthalmol. 2015 May 2. doi: 10.1136/bjophthalmol-2014-306008. [Epub ahead of print]

Demographic profile, clinical features and outcome of peripheral ulcerative keratitis: a prospective study.

Sharma N, Sinha G, Shekhar H, Titiyal JS, Agarwal T, Chawla B, Tandon R, Vajpayee RB.

 

これはインドの有名な前眼部グループが過去1年半の間に受診した65例76眼の周辺部角膜潰瘍症例の臨床所見をプロスペクティブに検討したものです。症例の内訳は、モーレン潰瘍が3割、膠原病が2割などとなっています。

このうち調査可能であった31眼のうち17眼にMGD(マイボーム腺炎)を合併していたとのことです。この論文ではこれ以上の記述や考察はなされていませんが、MGDにおける炎症と非感染性角膜潰瘍の病態との関連は興味深いと思います。