LIME研究会

本日は北海道二海郡八雲町で八雲動物病院を開業されている北村康也先生らの論文をご紹介いたします。

 

タイトル:非接触型マイボグラフィを用いた犬マイボーム腺の形態の観察

著者:北村康也、齋藤陽彦、前原誠也

所属:八雲動物病院、酪農学園大学獣医学群

掲載雑誌:日本獣医師会雑誌 第67巻第11号 857-861、2014

 

犬にもマイボーム腺がヒト同様存在し、ドライアイが発症していること、温罨法が有効であることをご紹介しましたね。

今回、北村先生らは獣医領域では初の報告となる、犬(シー・ズー46頭)のマイボグラフィを撮影し、生体内で加齢性変化を観察した研究、マイボグラフィと組織との対応を検討した論文をご発表されました。その結果、ヒト同様、犬も加齢性の変化でマイボーム腺が減少することが判明しました。マイボグラフィの狭小化、短縮、腺構造消失に対応する組織所見も4頭の犬で検討されています。

なかなかヒトではMGDの組織所見をとるのは難しいので、ヒトにかなり近いイヌでマイボグラフィと組織の対応を検討されたのは私たちにとっても大変、有用な研究と思いました。

北村先生に特別お願いして論文掲載写真とは別のマイボグラフィの写真と組織の写真を送っていただきました

dropout meibography dropout画像 

 

 

 

 

 

 

LIME研究会にとりましても、ヒトのMGD患者さんにとりましても、大変重要なお仕事ありがとうございました

今後もヒトの世界とイヌの世界でお互い知識を共有しながら

多くの人と犬の手助けになる研究をご一緒にできたらと思っています。

今後の展開に乞うご期待