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- MGDの診断・治療:マイボーム腺とは
マイボーム腺とは
涙液は油層と液層(ムチン層と水層)からなっている(図1)。
マイボーム腺は眼瞼に存在する外分泌腺で、涙液の油層を分泌し涙液の蒸発を抑制している。
マイボーム腺の開口部は皮膚側にあって瞬目のたびに少しずつ開口部からあぶら成分が分泌される(図2)。上に約25-30本、下に約20-25本存在する(図3)。
最近の疫学調査で、ドライアイ全体の約86%はマイボーム腺機能が低下することによっておこることが明らかになった1。
マイボーム腺機能不全(以下MGD)はその患者数の多さから国内外で注目されている疾患である2,3。
一般臨床の現場においても眼不快感などを主訴に眼科を訪れる患者のかなりの割合でMGDがその原因となっており、quality of life、quality of visionの低下を引き起こしている。
【参考文献】
- 1.
- Lemp MA, Crews LA, Bron AJ, et al. Distribution of a aqueous-deficient and evaporative dry eye in a clinic based patient cohort: A retrospective study. Cornea. 31:472-8.2012
- 2.
- 天野史郎、有田玲子らマイボーム腺機能不全ワーキンググループ、マイボーム腺機能不全の定義と診断基準. あたらしい眼科 27. 627-631, 2010.
- 3.
- Nichols KK, Foulks NG, Bron AJ, et al. The international workshop on meibomian gland dysfunction: executive summary. Invest Ophthalmol Vis Sci 52,1922-1929, 2011