涙液のHomeostasis はOne way compensation
Lid and meibomian gland working group (LIME)では多施設臨床研究を行っています。通常ではなかなか難しい同じ装置、同じレベルでの検査技術を用いて真実を解明することが目的です。
そして今回、LIME研究会で行いました研究
”Increased tear fluid production as a compensatory response to meibomian gland loss: A multi-center, cross-sectional study”
(マイボーム腺の脂の減少に対する補償反応として涙液水層が増加する、多施設横断研究)
がさきほどOphthalmologyにacceptされました!
もちろん、Lid and meibomian gland working groupの名前も掲載されます
簡単に説明しますと、マイボーム腺機能が低下すると涙液量(通常、涙液メニスカス、もしくはシルマー値で判定する)が増加し、マイボーム腺の障害程度が大きければ水量の増加が大きくなるんです!
涙液にもHomeostasisが存在し、それは今のところOne-wayであることがわかりました。
私たちが行った違う研究でもMGD患者の流涙感が正常眼に比べ有意に多いことがわかっており(現在投稿中)、今後も多くのstudyの基盤となる新しいコンセプトの提唱ができたことをうれしく思っています。
今年は涙の観点からの研究アプローチが主体でしたが、来年は感染症や炎症といった観点からのアプローチも積極的にとりいれてきたいと思っています(LIMEにはそれぞれ専門家がいますので!).
今後もみなでアイデアを出し合って頑張っていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。