LIME研究会

みなさま

こんにちは、有田玲子です。早いものでもう1年の半分が終わってしまいました。本日より7月1日、後半戦の始まりですね。実りある後半戦にするためにLIME研究会も活発に活動しております!

先週、アジマイシン点眼液1%が発売になるニュースを掲載させていただきましたが、

“眼瞼炎とMGDってどういう関係なんですか?”

というご質問をいくつかいただきましたので、数人が疑問に思うことは多くのかたが疑問に思っていらっしゃると考え、早速、“眼瞼炎とMGDの密なる関係”について“眼瞼炎”の新しいページを作成いたしました!ぜひご覧ください。

医療従事者向け:URL https://www.lime.jp/main/blepharitis

一般の方向け:URL  http://www.lime.jp/public/ganken.html

これからも少しずつ眼瞼炎に関する知って得するニュースや、アジマイシン点眼液1%の有用性をさまざまな角度から示している論文など眼瞼炎の連載としてブログでご紹介していきたいと思います。

まず、本日は知って得する眼瞼炎連載シリーズ①

“眼瞼炎とメタボリックシンドロームの深い関係”をご紹介します。

眼瞼炎、特にマイボーム腺機能不全(MGD)が関連する後部眼瞼炎の患者さんは、メタボリックシンドロームの合併が多い(しかも早期から合併している)ことが以下のように多数の論文で示唆されています。マイボーム腺から分泌される脂マイバムは血中のコレステロールや脂質の性状を反映しており、どろどろとした脂、ラードのような脂、黄色に酸化した脂をマイボーム腺から分泌している患者さんは、血液も同様な状態になっていることが多いのです。眼は当然ながら身体の一部です。眼科医はついつい眼ばかり見てしまいがちですが、マイボーム腺の脂の所見を見ることで患者さんの内科的疾患の発見や予防に役立つのならこんなに医者冥利につきることはありません。

“目は心の窓“だけではなく”目はカラダの窓“でもあるのですね。

後部眼瞼炎(≒MGD)

参考文献

Hyperlipidemia induces meibomian gland dysfunction.

Bu, et al. Ocul Surf. 2019 Jun 12.

Meibomian Gland Dysfunction and Dry Eye are Similar, but Different based on a Population-Based Study (Hirado-Takushima Study) in Japan.

Arita R, Mizoguchi T, Kawashima M, Fukuoka S, Koh S, Shirakawa R, Suzuki T, Morishige N. Am J Ophthalmol. 2019 Mar 6.

Relationship between blepharitis and components of the metabolic syndrome.

Pérez-Cano HJ, Rubalcava-Soberanis ML, Velázquez Salgado R. Arch Soc Esp Oftalmol. 2018 Oct;93(10):476-480

Blepharitis as an early sign of metabolic syndrome: a nationwide population-based study.

Lee, et al. Br J Ophthalmol. 2018 Sep;102(9):1283-1287. 

Meibomian gland dysfunction and hypercholesterolemia.

Pinna, et al. Ophthalmology. 2013 Dec;120(12):2385-2389. 

Association of dyslipidemia in moderate to severe meibomian gland dysfunction.

Dao, et al. Am J Ophthalmol. 2010 Sep;150(3):371-375

他多数