MGD重症度スケールの提案(AJOに掲載されました)
みなさま
暑い毎日が続いておりますがいかがお過ごしですか?
オリンピックも開催されており、やはりライブで見る(結果を知らずに競技を見る)のはドキドキ感が満載で楽しいですね!
関東では今晩、台風が大接近するとのことで警戒を強めなければと思っているところで
す。
さて、本日は最近AJOにPublishされましたLIMEドクター5人が関与した研究のご紹介です。
Development of Definitive and Reliable Grading Scales for Meibomian Gland Dysfunction.
Arita R, Minoura I, Morishige N, Shirakawa R, Fukuoka S, Asai K, Goto T, Imanaka T, Nakamura M. Am J Ophthalmol. 2016 Jun 23. pii: S0002-9394(16)30298-7.
こちらの研究は、MGDと診断できたとしても、その重症度を臨床的に簡単に誰でも同様の基準で分類するスケールが今までなかったので(今まであったスケールは非常にややこしくて、診察しながらのグレーディングはほぼ無理なもの)そのスケールを作成し、その高い再現性を確認できた、というものです。226枚の写真を眼瞼縁の4つの所見、マイボグラフィーの2つの所見、合計6つの所見についてそれぞれ0-2、もしくは0-3に分類する定義から作製して、自分たちで分類し、さらに定義を作成していない眼科医、医師でない人などに確認してもらうというかなり気の遠くなるような”力仕事”(?)の研究でした。AJOの掲載ページも12ページと膨大で、かなり編集者に嫌がられたのではないか?と想像しています。東大眼科と参天製薬の研究チームが組んで始めて足掛け3年くらいかかった仕事です。その途中でLIMEドクターに助けを求めてCo-authorになっていただいたり、最後の最後の確認作業だけをどうしてもCo-author以外の専門医にお願いしなければならなくて崎元先生にお願いしたり、と本当にバタバタとした研究となりました。
今後はこのスケールを用いて、治療効果の判定ができるか、など本当の有用性はこれから試されます。論文は書いて終わり、ではなく、そこからが始まりなので、ここで一休みすることなく、突き進んでいきたいと思います!
こちら、Free articleとなっております。もしご興味がありましたらぜひ、ダウンロードなさってみてください!
http://www.ajo.com/article/S0002-9394(16)30298-7/pdf