シンガポール留学記 その1
2016年1月からシンガポールに来ています。シンガポールでは、Singapore National Eye Centre(SNEC)という、シンガポールのみならず東南アジアの眼科診療の中心である病院のClinical observer として、手術や外来の研修をしています。
また、SNECの所属研究所であるSingapore Eye Research Institute(SERI)では、Visiting Researcherとしても研究活動をしており、臨床ならびに研究で、いろんなことに挑戦しています。実はボストンに留学していたときもSchepens Eye Research Institute(SERI)にいたので、2度目のSERIになります。
シンガポールに来て驚いたのは、すべての仕事が細分化されて、縦割りです。ですので、一定のきまりを守ると早く物事が進んでいきますが、一方、少しでも型からはずれると、横通しの連絡が悪いため、全く物事は進みません。
アメリカでも似たような感じでしたが、それ以上に進みません。こういうことも勉強になります。
SNECでは、角膜を中心に症例を診ていますが、MGDが多いです。とくにマイボーム腺炎を起こしているような急性炎症も多いです。
治療としては、ドキシサイクリンを多用していました。日本ではミノサイクリンやクラリスロマイシンが多いですけど。あと、こちらではドライアイの治療に眼軟膏やゲル製剤をよく使っています。
国が違うと治療も異なるので面白いです。
手術では角膜移植を中心に様々な手術をみました。今のところ、臨床はかなり勉強になりました。
研究も、やっと、書類や研修などを修了し(こちらでは、何をするにもpermissionが必要です。すぐに実験ができません)始まりました。久しぶりに腰を落ち着けて実験できるので楽しいです。
さて、シンガポールライフに話を移します。
シンガポールは恐ろしく家賃が高いので、(1LDKでもシンガポールの中心部なら30万円ぐらいはします)シンガポールは郊外で友人の部屋を間借りして過ごしています。
郊外は少しアジアの雰囲気が残っており、中国やマレーシアっぽい感じもします。
毎朝通勤するときに、トラックの荷台に多くのマレー系やインドの人たちがのって、中心地に向かっています。たぶん、どこかの現場に行くのでしょうが、男同士でも肩をくみあっており、談笑している様子はすごく生活感を感じます。
一方街中では、白人も多くの、ビジネス街では、東京のような雰囲気で、高層ビルも立ち並び、都会をかんじます。このようにシンガポールは多くの側面をもっており、そういった意味ではかなり刺激的かもしれません。
食事では、ホーカーズといわれるフードコートで中華料理、マレー、インドなんでも安く食べれます。
僕が好きなのはホッケンミーといわれる焼きそばです。あと、チキンライスがシンガポールでは有名で、人気があるところでは長蛇の列が並びます。ただ、毎日ホーカーズに行っていると飽きてきますね。なので、ときどきは日本系のレストランにいって食べます。
こちらには吉野家はもちろん、おおくの日本系レストランがあります。好きなのはやよい軒で、日本円で1500円ぐらいと高いのですが、生姜焼き定食や塩サバ定食など、ご飯おかわり自由で食べれます。味はふつうですが、こちらにいるととても美味しく感じます。
観光は、いろいろあるようですが、さすがに男一人で、遊園地や水族館にいくのもためらわれるので、公園めぐりをしています。郊外に出れば東南アジアですから亜熱帯の植物や動物がたくさんいます。
公園にはオオトカゲがふつうにのそのそ歩いています。面白い公園もあります。ハウパービラといわれる公園で、タイガーバームを作っている会社の社長の兄弟が作ったようです。まあ、不思議系の像が多数にあり、頭の中に???がたくさん浮かんできますが、まあ、おもしろいので。。
まだ2ヶ月ちょっと終わっただけですが、今のところ楽しく過ごしています。6月末に帰国しますが、それまで「よく学びよく遊ぶ」を行いたいと思います。また第2弾の留学記も楽しみにしておいてください。